　サルの橋

　しんぱいしたことが　おこりました。
　なかまのだれかが　しらないあいだに
　マンゴーの実を一つ　川におとしたのです。

　マンゴーの実はながれにのって　まちまでながれてゆき
　お城の王さまに　とどけられました。

　それをたべた王さまは、いいました。
　「この、おいしい実を、さがすのだ」

　家来たちを、たくさんつれた王さまは
　マンゴーの樹の森まで、やってきました。
　
　そこでは、いつものように　サル王につれられたなかまたちが
　なにもしらずに、マンゴーの実を　たべていたのです。

　「サルたちに、たべさせるなんて　ぜいたくだ。
　　あいつらを、やっつけろ」　　

「お釈迦さまの　ものがたりⅠ」のえほんより